合同会社ピエス
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May 24, 2022
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【原状回復:トイレの取替え】 不動産の賃貸管理・建物管理で退去後の原状回復工事の事例です。 今回はNational(松下電工)三点ユニットのトイレが割れてしまい取替えが必要となりました。 今はリフォーム用のトイレがあるので、排水芯をあまり気にせずトイレを取替えることができます。しかし、かならずリフォーム用トイレに取り替えることができるわけではない事例となりました。 割れたトイレはジャニス工業株式会社のC710です。 問屋に問い合わせてみると、同製品はトイレタンクの製造は行っておらず、便器の色もホワイトのみとのことでした。 せっかくお金を出して取り替えるのだったら、既存の色に近いアイボリーでタンクまで取り替えたほうがよいと思い、別のメーカー(TOTO、LIXIL)で対応できるか検討しました。 しかし、排水芯や奥行、横幅、浴室折戸の位置などを考慮した結果、別メーカーでは難しいと判断し、今回は同製品の設置を行いました。 取替えはタンクと便器をつなぐ金物、便器、便座のみです。 今回の問題 ・排水芯を考慮してリフォーム用トイレにする必要がある。 ・既存トイレはコンパクトサイズ ・リフォーム用のトイレを使用すると既存トイレより前に出る。 ・トイレ先端から壁まで最低400mmは欲しいがリフォーム用トイレだと250mmになる。 ・250mmだと座ったときにかなり圧迫感がある。400mmでも狭いほう。 ・浴室の折戸を開けたら、折戸はトイレの先端と壁の間に収まる。 ・折戸を開けた状態だと浴槽側に通り抜けしづらい ・かといって折戸を閉める際にも狭くて閉めづらい。 ・横に洗面台があり、タンク横のレバーが回しずらい ・便器がキレイになったとしても借主にはデメリットしかない。 以前、トイレを提供するから施工だけお願いというお客様がいましたが、「排水芯は大丈夫ですか?」と聞いたら、「???」という感じでした。トイレならなんでも設置できると考えていたのだと思います。 今はリフォーム用のトイレがあり、排水芯をあまり気にせず取替えができるようになっています。しかし、トイレの取替えは排水芯だけでなく、トイレ先端から壁までの距離、給水の位置、横幅などを考慮する必要があります。 なるべくトイレ選びから専門の方に任せたほうがよいでしょう。